【群馬】なぜもっと早く登録されなかったのか不思議な世界文化遺産・国宝の「富岡製糸場」

      2017/12/10

2017年11月25日(土)

みなさんお元気ですか、はやとです。

「富岡製糸場」ってみなさん小学校の頃とかに教科書で学習しませんでしたか?官営模範工場ってやつですね。思い出しましたか?

そんな誰もが一度は耳にしたことのある富岡製糸場に実際に行ってみて、歴史の長さと技術の高さを肌で感じてきたので、みなさんにもご紹介いたします。

 

富岡製糸場とは

最初に、富岡製糸場ってどんなとこで、どんなことをしていたの?と素朴な疑問のある方も多いのではないでしょうか。ここで簡単ですが、説明させていただきますね。

 

富岡製糸場設立の目的

日本が外国と貿易を始めた頃の輸出品と言えば生糸でした。その生糸の輸出が多くなるにつれて生糸の質が悪くなり、外国から品質の向上を求められます。

当時の日本は富国強兵を目指している時代であり、外貨の獲得のために生糸の品質の向上と生産力の向上を目指しました。そこでフランス人のポール・ブリュナの指導のもと、西洋の技術を取り入れた富岡製糸場が設立されました。

 

どうして富岡に設立したのか

日本政府の尾高惇忠とフランス人のポール・ブリュナが群馬・埼玉・長野の土地を調査し、養蚕が盛ん・広い土地がある・石炭が採れるなどの理由から富岡に建設されることになりました。

明治4年3月に工事が始まり、翌年の明治5年7月には工場が完成。同年10月に操業が開始されました。この工場は製糸工場としては世界最大規模の大きさでした。

 

富岡製糸場の移り変わり

富岡製糸場で生産された生糸の品質は非常に上質で、外国から高く評価されたことからも当初の目的は立派に果たされました。しかし、明治26年6月に官営工場の払い下げにより入札が行われ、三井家が12万1460円(現在の価値で約6億6670万円)で落札しました。

しかし収益は思わしくなく、明治35年に原合名会社に売却されます。さらに世界情勢も相まって昭和7年には生産量が大幅に減少しました。そこで、8緒から20緒のTO式および御法川式の繰糸機を増設したことで生産性は上昇し、昭和11年には14万7000kgの生産量を記録(過去最高)したものの、ナイロンの台頭により製糸事業の縮小の流れもあり昭和13年に株式会社富岡製糸場として独立しました。

その翌年、昭和14年に日本最大の製糸会社であった片倉製糸紡績株式会社に合併され、片倉富岡製糸所と改名されました。昭和15年には18万9000kgの生産量を記録し、過去最高記録を塗りかえましたが、昭和16年3月公布の蚕糸事業統制法によって片倉富岡製糸所も統制経済に組み込まれ、日本蚕糸統制株式会社の成立によって、形式上賃貸されることになりました。

昭和21年に日本蚕糸統制株式会社が解散し、富岡製糸場はも片倉工業株式会社へと戻り、片倉工業株式会社富岡工場となりました。その後、日本の製糸業の衰退とともに昭和62年、ついにその操業を停止しました。操業停止後も片倉工業株式会社によってほとんどの建物は大切に保管され、平成17年に建造物の一切が富岡市に寄贈され、その後は富岡市で保存管理を行っており、平成26年に世界遺産・国宝となりました。

 

いざ、行ってみた

門をくぐって左側に受付があります。学生はかなり安い料金で見学ができますが、大人はちょっとお高め…。ガイドツアーも実施しているので、より詳しく見学したい方はオススメします!

 

東置繭所

入場してすぐに見えてくるのが東置繭所です。ここは、名前の通り繭を貯蔵・保管していた場所になります。現在は1階に売店や資料館となっていて、2階は貯蔵庫のままとなっています。

建物の特徴や富岡製糸場の歴史、機械の説明など様々な解説がされていました。15分くらいの動画も上映されていて、かなり勉強になります!

ただ、ちょっと仕組みとか説明されてもわからない(興味がない)という人も多いような気がしました。解説が結構細かく書かれているので、小さいお子さんには大人の方が解説してあげてください。

売店では、お土産の定番のお菓子からシルクのお土産まで売っています。ちょっと小さな売店ですが、当時の資料なんかもちょっと展示してあったので、立ち寄ってみて欲しいです。左に見えているシルクの肌触りが最高でした!

実際に蚕の繭から糸を繰り出すところを見学することもできます。ただ、僕が行った時は時間が合わなくて見学を断念しました。工業化する前はこうやって手作業で行っていたのだからすごいですよね。

実際の蚕を見ることができます。蚕って身近にいるものでもないし、僕はここで初めて生きている蚕を見ました。解説員の方が丁寧に説明をしてくれて、蚕が繭を作る過程も教えてもらえます。自由研究のいいネタになると思うんだけどな…。

ちなみに、繭玉を作る過程で尿とかを排泄して、繭が汚れないようにするんだそうです!蚕って意外とキレイ好き!?

2階部分は繭を保管して置く場所ということもあり、とても涼しく乾燥していました。天井も高く、木の骨組みも耐震性に優れるように工夫がされているそうです。

こんな広いスペースにこういった袋に詰められた繭が大量に貯蔵されていたと思うと、当時がどれだけ製糸業が盛んであったかが容易に想像できます。袋に「上」と書かれているのは上繭の印であり、上質な繭であったことがわかります。

 

西置繭所

こちらは東置繭所と同様に繭を貯蔵していた建物で、大きさや構造もほとんど変わりません。1階の一部は蒸気機関を動かすための石炭置き場として使われてため東面には壁がありませんでした。

西置繭所の前には、創業から約50年の間、当時繰糸機の動力源として使用されていた「ブリュナ・エンジン」が展示されています。実際に動かしてくれています。

これは富岡製糸場の世界遺産登録を記念して地元の技術者たちが4年かけて復元させました。

 

繰糸所

繰糸所は、先ほど保存していた繭から糸を取る作業が行われていた所です。

この工場に入ると長く巨大な機械がずらりと並んでいました。長さは約140mで、創設時にフランスから導入した繰糸器が300釜も設置された世界最大規模の器械製糸工場でした。

また、トラス構造という小屋の組み方をすることで、建物の中央に柱のない大空間を作り出すことが出来たそうです。

昭和39年にこのような機械が導入されてから、ほぼ全自動となり人的作業はかなり簡略化されました。糸が詰まったり、切れたりした時のみ作業するようになりました。

 

 

寄宿舎や診療所

当時富岡製糸場で働いていた女工たちは敷地内の寮で暮らしていました。それだけでなく、敷地内に診療所もあり、食費や寮費は全て製糸場が負担していました。

左側が妙義寮で右側が浅間寮となります。これらは片倉時代に作られたもので、従業員の確保に努めました。1部屋15畳で、部屋数は1棟16部屋の計32部屋あります。各棟2階東端には娯楽室が設けられています。

こちらは診療所でフランス人の医師が治療にあたっていました。その時の治療費や薬代は工場が負担しており、当時の福利厚生はかなり充実したものだったことがわかります。

 

住宅群

先ほど以外にも住宅群があります。三井期に建てられたもので、役職者用の住宅として利用されていました。片倉期には、工場長や課長の家族が住んでいました。

住宅群の前には養蚕では欠かせない桑の木が植えられていました。

 

来場記念スタンプラリー実施中

チケットを購入すると無料でスタンプラリーに参加できます。

場内に4カ所設置されたスタンプを押して売店に持っていくと、写真のような缶バッジと交換してもらえます。種類はいくつあるかわからないですが、可愛いのでいいお土産になると思います!

 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。少しは教科書で学んだ富岡製糸場について興味が出てきてくれたら嬉しいです。教科書で見るだけでなく、実際に足を運び肌で歴史を感じることは大変貴重だと思います。

この近くには、以前ご紹介した『群馬県立自然史博物館:http://burari-tabi.com/gunma-hakubutukan/』や『こんにゃくパーク:http://burari-tabi.com/konnyaku-park/』が近くにあるので、元気のある方はそちらもぜひ行ってみてください。

それでは。By はやと

 

詳細情報

アクセス

【住所】〒370-2316 群馬県富岡市富岡1-1

【MAP】

【自動車】

◉上信越自動車道「富岡IC」より各市営駐車場まで約10分

宮本町(みやもとちょう)駐車場
富岡市富岡1149
1台 100円/30分
(最初の30分は無料)
※夜間は上限500円
(午後5時30分~翌日午前8時)
上町(かみまち)駐車場
富岡市富岡1115
富岡駅東駐車場  無料

有料駐車場より徒歩約10分、無料駐車場より徒歩約20分

【電車】

◉上信電鉄「上州富岡駅」より徒歩10分

 

開館日・料金等

【開館時間】9:00-17:00(受付は16:30まで)

【休館日】12/29〜31

【料金】

◉個人料金

大人 1000円
高校・大学生*1 250円
小・中学生 150円
未就学児 無料
障害者手帳をお持ちの方と介護者(1名) 無料
富岡市民*2 無料

*1. 学生証の提示が必要

*2. 住所が確認できるものの提示が必要

◉団体料金*3

大人 900円
高校・大学生 200円
小・中学生 100円

*3. 20人(小学校就学前の者を除く)以上かつ2日前までにネットで予約が必要 

◉オプション料金

上記以外にオプション(ガイドツアー、音声ガイド機等)を付けると別途料金がかかります

 

お問い合わせ

【電話】0276-67-0075(場内総合案内所)

【ホームページ】http://www.tomioka-silk.jp/tomioka-silk-mill/

 

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